PR

政策金利1%がもたらす東京都中古マンション市場の二極化とは?賢い選択のためのヒント

編集長Kensakuの注目ネタ
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク
スポンサーリンク

東京都23区全体では依然として高い流動性を維持

まず、東京都23区全体(都心5区を除く一般住宅マーケットを含む)の動きから見ていきましょう。市場の基礎体力は、依然として強いことが分かります。

東京都23区(都心5区を除く)の中古マンション販売日数と値下げ回数

売り出し開始から成約に至るまでの販売期間と、販売中に実施された値下げ回数を分析すると、2025年初旬までは販売期間・値下げ回数ともに減少傾向にありました。これは、売主が価格を調整しなくても比較的短期間で成約していたことを意味しており、購入希望者が市場に十分に存在していたことを示しています。政策金利が0.25%へ引き上げられた2024年中盤以降も、この傾向は大きく変化しませんでした。当時の東京都23区では、住宅ローン金利の上昇を吸収できるだけの実需が存在しており、金利上昇が市場全体の流動性に与える影響は限定的だったと考えられます。人口流入の継続や住宅取得ニーズの高さに支えられ、実需マーケットは非常に底堅い動きを続けていたと言えるでしょう。これは、私たちにとって安心材料の一つかもしれませんね。

金利0.75%を境に売り手の姿勢に変化

一方で、市場には徐々に変化も見え始めています。政策金利が0.5%となった2025年初旬以降は、販売期間・値下げ回数とも概ね横ばいで推移しました。つまり、金利がさらに上昇したにもかかわらず、市場は一定の流動性を維持していました。

しかし、政策金利が0.75%へ引き上げられた2025年末以降になると、状況は少しずつ変わってきます。販売期間そのものは大きく悪化していないものの、値下げを実施する物件の割合が増加し始めました。これは、売主が従来のような強気価格では成約しにくくなり、市場価格へ歩み寄るケースが増えてきたことを示しています。言い換えれば、「待っていれば売れる市場」から、「価格調整を行うことで売れる市場」へと、売主の行動が変化し始めているということですね。2026年6月に政策金利が1.0%へ到達した現在、この傾向はさらに進む可能性があります。

もっとも、現在の東京都23区全体の流動性は依然として歴史的に見れば高い水準にあります。そのため、市場全体が急激に悪化するというよりも、過熱していた市場が徐々に正常な状態へ戻っていく過程と捉えることもできるでしょう。

都心5区は一般住宅市場とは異なる動き

高価格帯マンションが集中する都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)では、より早い段階から市場の変化が確認されています。

都心5区の中古マンション販売日数と値下げ回数

販売期間と値下げ回数を分析すると、政策金利が0.25%へ引き上げられた2024年中盤以降、すでに販売期間の長期化と値下げ頻度の増加が始まっています。この背景には、単純な金利上昇だけでは説明できない要因があるようです。都心5区は、居住目的の購入者だけでなく、国内外の投資家や資産保有目的の購入者も多く参加する「実需と投資が混在するマーケット」です。2023年から2025年にかけては、再開発への期待や海外投資マネーの流入、超低金利環境などを背景に価格が急騰しました。しかし、価格上昇のスピードが実需層の購買力を上回るようになると、購入できる層は徐々に限定されます。その結果、供給が増え始めた局面では価格調整が必要となり、販売期間の長期化や値下げの増加として表面化していると考えられます。つまり都心5区では、金利上昇だけではなく、価格上昇そのものが流動性低下の大きな要因となっている可能性がある、ということですね。

湾岸エリアでは変化がさらに顕著に

この傾向は、東京都の湾岸エリアではさらに明確に表れています。

晴海・勝どき・豊洲・有明などでは、近年、新築供給や大型再開発への期待を背景に中古価格も大きく上昇しました。一方で、転売目的や資産運用目的の保有も多く、市場環境の変化を受けやすい特徴があります。実際、政策金利が0.75%となった2025年末以降は、値下げ頻度が急増しており、価格を維持したままでは成約しにくい状況が広がっています。また、高額物件ほど住宅ローン金利上昇による毎月返済額への影響が大きいため、購入希望者が慎重になる傾向も強まります。そのため、都心5区や湾岸エリアでは、「価格高騰による需要の一巡」と「金利上昇による購入力の低下」が同時に作用し、他エリア以上に流動性へブレーキがかかる可能性が高いと考えられます。もし、これらのエリアでの購入を検討されている方がいらっしゃいましたら、より慎重な価格交渉が必要になってくるかもしれませんね。

市場の調整は必ずしもネガティブではない

もっとも、この変化を悲観的に捉える必要はないと私は考えています。これまで東京都心部では、短期間で価格が大きく上昇したことで、実需層が購入しづらい市場になっていた側面があります。価格調整が進むことは、急激に高騰した価格を実需が購入可能な水準へ近づける効果も期待できます。つまり、流動性の低下は市場の衰退ではなく、価格と需要のバランスを取り戻すための正常化プロセスとも言えるでしょう。適正な価格形成が進めば、これまで購入を見送っていた実需層が市場へ戻り、中古マンション市場は再び安定した取引を取り戻す可能性があると、私は期待しています。

2026年以降の東京都中古マンション市場では、「価格が上がるか下がるか」という単純な視点ではなく、エリアごとの流動性の違いを見極めながら、市場が健全な状態へ移行していく過程を注視することが、これまで以上に重要になると考えられます。皆さんも、ご自身のライフプランや投資戦略に合わせて、この市場の変化を冷静に見極めていただければ幸いです。

今回の分析は、マンションリサーチ株式会社のデータ事業開発室で不動産データ分析責任者を務める、福嶋真司氏によるものです。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!編集長 KENSAKUでした。

ブログランキング

\ランキング参加中/
クリック応援お願いします!

人気サイト探すならブログランキングプラス FC2 ブログランキング ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキング

編集長Kensakuの注目ネタ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
Kensakuをフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました