「インテージ・インフレーション・トラッカー」とは?
このレポートは、日本の家計のインフレ予想と購買行動を多層的に可視化することを目的としています。30年ぶりと言われるインフレ局面において、家計の「マインド(意識)」と「行動(数量)」の連関を捉える、日本独自の継続的先行指標を確立しようとしているのですね。そして、客観的な証拠に基づく政策立案(EBPM)の高度化に貢献することを目指しているそうです。
既存の統計では見えにくい、私たちの生活に密着したインフレの実態を明らかにしてくれる、まさにそんな疑問に答えてくれる、画期的な取り組みだと感じています。マクロの予測値だけでは捉えきれない、現場の実績値を融合させ、経済の実像を鮮明に描き出すことで、既存の統計を補完する新たな「経済インフラ」としての役割が期待されています。
その「性能」に迫る!既存統計との違い
このレポートの最大の特徴は、そのデータ基盤の独自性と継続性にあります。
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株式会社インテージ: 全国7万人の消費者購買データ「SCI®(全国消費者パネル調査)」を活用し、消費者が「いつ・どこで・何を・いくらで」買ったかをバーコード単位でミクロに捉えます。
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株式会社インテージリサーチ: 社会・公共分野の知見を活かし、1万人規模のアンケートを実施。賃上げ実感や生活基盤への満足度といった心理的側面を捕捉します。
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株式会社ナウキャスト: オルタナティブデータ分析の知見を活用し、リアルタイムな経済分析を提供。変化の激しいインフレ情勢を即座に可視化します。
7万人もの購買データと1万人もの意識調査、これだけの規模のデータから導き出される情報は、きっと私たちの経済活動に大きなヒントを与えてくれるはずです。例えば、昨年11月の時点で、自社商品を2%超値上げしている企業は既に6割を超え、家計の動向も同様の傾向がみられるなど、実社会では2%超のインフレが広く浸透している実態が判明しているとのこと。日本銀行が公表した「経済・物価情勢の展望(2026年1月)」では、物価上昇率が目標の2%と概ね整合的な水準で推移すると予測されていますが、このレポートは、より詳細な実態を浮き彫りにしています。
このグラフを見ると、数字だけでは見えにくい、私たちの生活に密接に関わるインフレの実態が、より鮮明に浮かび上がってくるように感じませんか?

インフレ率が2%を上回る家計と企業の割合
レポートの具体的な内容と今後の展開
第1号レポートでは、イラン戦争勃発後の物価動向に関する分析結果がまとめられています。毎月のレポートは、インテージリサーチのコーポレートサイト内「ビジネスインサイト」ページで公表されます。ぜひ、定期的にチェックして、私たちの経済の今を深く理解する手助けにしてみてはいかがでしょうか。
さらに、3社は今後、以下のような取り組みを共同で進めていくそうです。
- 購買実績×意識データ等を束ねたダッシュボードの提供
- 自治体・企業向けデジタルツイン/シミュレーションによる施策・価格政策の効果検証
- 研究者と連動した共同研究プログラムの推進
公共・金融・民間の意思決定に効くエビデンスを継続的に創出し、データと社会実装を軸に、パートナーシップを一層強化していくとのこと。私たち消費者にとっても、企業や政府がより正確な情報に基づいて意思決定を行うことは、より良い社会の実現に繋がると期待できますね。
各社の情報はこちらです。
いかがでしたでしょうか。「インテージ・インフレーション・トラッカー」は、私たち一人ひとりの購買行動や意識が、どのように経済全体に影響を与えているのかを教えてくれる、貴重な情報源となるでしょう。このレポートが、皆さんの日々の生活やビジネスの意思決定の一助となれば幸いです。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!編集長KENSAKUでした。


